図書 2016年10月号

キーフレーズ

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目次

ヨーロツ。ハ諸語の、ラテン語を祖にもっ ( 英語なら ) 「グラシ 図書号目次 ック」という単語に「古典」という字をあてたのは、明治の日 「古典」について冷静に逸身喜一郎 本人らしい。もともと中国語の「古典」にはクラシックに相当 楽園の向こう側 福嶋伸洋 する意味はない。しかし古典そのものは中国にもある。むしろ 小説のサバイバル 稲垣伸寿 一書物は時間を超越してつねに中国社会の求心力とな 0 てきた。 いっぽうヨーロツ。ハでは「クラシック」ということばでいっ九〇年代の若者たち 島田潤一郎 2 喜 たい何が指示されたのか。その変遷の過程をたどれば、古典とユネスコと多文化主義革命 ~ ダ一・ド炻 すでに大統領選挙は終わった室謙一一 身され重要視された書物の変遷ーーそれはまた社会の変遷でもあ る・ーーが見えてくる。規範とされる書物群 ( カノン ) は、あるい に メキシコ滞在日記 色川大吉 は規範そのものが、空間と歴史に制約をうけている。 「ノグチ・ヨシコ」誕生まで川崎賢子弭 古い書物を読まずして新しい書物が書かれるべくもない。と 師岡カリーマ・ 冷 4 はいえ「古典は時の試練を経てきた人類共通の宝である」「古境界線上のプルース エルサムニー 典は民族の淵源である」といったもっともらしい発言を鵜呑み て 英雄の死 佐伯泰英 にしてよいか。このふたつの発言にしてからが、普遍性とナシ 人い 夫婦喧嘩の文化 柄谷行人 ョナリズムという衝突する要素を含んでいる。 高村薫 日本学術会議にたまたま集まった専門分野を異にする一二人お祭りのあと の有志で一冊の本 ( 『古典について、冷静に考えてみました』 ) を作っ木を見て森を見ず ? 三浦佳世 書 てみた。みな「古典文化と言語」分科会の連携委員ではある 罪と恋 若松英輔 が、たがいに話す対象がどこまで同じなのか、自明としている 墓地の詩いろいろ 池澤夏樹 古典概念は本当に自明なのか、を確かめてみたかった。 4 こぼればなし ともすれば古典は声高に称揚されがちである。しかしまずは 古典なるものについて、いくつもの視点から、冷静に、考えて十月の新刊案内 みよう。どうそ私たちとご一緒に。 ( いつみきいちろう・西洋古典学 ) ( 表紙解説伊知地国夫 ) ( カット西沢貴子 )